初秋の日光路:最終回 奥日光

日光なのになぜあえて「奥日光」と呼称するのか?

と思い、wikipediaさんを開いてみた。

栃木県日光市の日光連山から金精峠付近にかけての秘境を指す俗称である。一般的には竜頭滝より上の日光連山の西麓から金精峠の東麓にかけた地域を指し、狭義にはこの地域の国有林地のうち「奥日光」の住所地を指す。また中禅寺湖畔を含める場合や、日光市に接する群馬県利根郡片品村の金精峠西麓を含めることもある。(出典:wikipedia)


そうか、秘境なのか。

それも納得、「戦場ヶ原」という落葉松の並木が美しい場所などは、その名を神話に由来するのだから。中禅寺湖をめぐって男体山の神と赤城山の神が争った「戦場」だったと言われている。

そんなエピソードもしっくりときてしまう、独特の侘び寂びを思わせる風情があるのだ。

この写真は実は、昨年の戦場ヶ原。今年はずっと良い天気だったのですが、

戦場ヶ原の落葉松はなんとなく、昨年のこの写真の方が趣があるように思う。

ちなみにこちらは「湯滝」。昨年えっちらおっちらのぼりました。

湯滝を登り切ったところにある「湯ノ湖」、こちらは今年の写真。

朝、両親と3人で約1時間ほどのハイキングコースで湯ノ湖を一周できるコースを歩いたもの。

なかなか紅葉が見事なのですが、(なんせ昨年は霧に包まれてほとんど見えなかった)

紅葉の最盛期の湯ノ湖は、本当に絶景らしい!十分きれいだったけれど。

これなどはお気に入りの写真なのですが、水面に映る色合いがまるで絵のよう!

少しわかるでしょうか、湖面の色。

このあたりは奥日光湯元、湯ノ湖も一部は湯気がもうもうと沸き立つ硫黄泉。

温泉と同じ翡翠色をした湖面なのだ。


個人的には昨年のような「季節にあった寒さ」が欲しかったと贅沢にも思う。

なんせストーブもいらないほどあたたかかったのだ。

しんしんと冷え込んでいく夜更け、ヒョーンともつかぬ鹿の鳴く声が

なんとも万葉の時代を思わせ、実に風情があったものだ。

今年も鹿の鳴く声を聴くことはできたけれど。

宿からのぞく風景も一興。

あーここでゆっくりコーヒーを飲みながらいつまでも景色をみていたい。。


今回の旅で、改めて両親が年を取ったんだなぁと実感することが多々ありました。

19歳で上京してしまい、長いこと不義理をしてきました。

せめてもの罪滅ぼしの気持ちもあって春と秋に近場を旅行に行くようになりましたが

折に触れ、老いを感じさせられることがありはっとします。

いつまでもいてくれると妄信せず、ひとときひとときを大切にしていきたいと

改めて思ったのでした。


箱草子仮名手本。

泡沫のように浮かんではパチン、と消えていく。 その「束の間」にピンを指して標本にしてしまおう。

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