お知らせこのサイトも残していこうと思いますが、今後はnoteを主な発信の場にしようと思います。よろしければのぞいてみてくださいね!https://note.mu/showrunnerhako16Feb2019
春の海 ひねもす のたりのたりかなほとんど望郷の念に近いかたちで、早春の館山を想う。いくつかの明確な理由があって、母が昔から春の頃になると房総半島へ必ず花摘みに行く人だった。ちなみに、花摘みというとメルヘンな絵柄をイメージするとそれは違って、海に面した路地の畑に広がる栽培した花畑で、裁ちばさみを手に思い思いにサク、サクと茎を切って伐採していく。山のように両腕に抱えるほどの量でも驚くほど安い。そしてそれは、ひと月以上ももつほどきわめて鮮度が良いのだ。そんな風物詩のように花を摘む親に育てられたもので、大人になっても2月の声をきくといてもたってもたまらなくなるのだ。05Feb2019TRAVEL
強いリーダーシップの必要を語る市井のひと唐突ですが、そろそろブログシステムを移行しようかと思っております笑アメーバオウンドはキレイなレイアウトなので、HPなどにはやはりよいのですがブログ向きでないかも。。←前置き東京のタクシーの運転手さんは、乗り込むとすぐにこう聞いてくれることが多い。「今弱めに暖房(夏は冷房)いれていますので、暑かったり寒かったりしたらおっしゃってください」。ご自分は上着を脱いでワイシャツにニットのベストでいらっしゃるので、おそらく体感として暖房温度は高めにしているんだろうな。と思っていると「今日は風がないので昨日より暖かいですね」とおっしゃる。ここで適当な返答をして会話が終わる場合と、人間の相性、タイミング、偶然の縁が重なって結構白熱したトークに発展す...30Jan2019Life
栄冠を獲得した不動のポジション旬のとうもろこしをムースに仕立てた極めて食欲をそそるアミューズに舌鼓を打ちながら、よく冷えた白ワインなどで喉をうるおしていたとき、そのいかにも美食に慣らしてきたであろう同席の方が、ふと気軽な感じで尋ねる。「あのさぁ、食べ物で何が一番好き?」「え…(しばし絶句)。な、なんでしょうね…出てきません…(軽く落胆)」と答えると、「おれはねぇ、考えたんだけどとうもろこしだってことがわかったんだよね!」とちょっと胸を張るような誇らしさで言う。「実はこの手の何が一番好き?っていう質問が、地味にあちこちで聞かれることが多いと思うだよね。それで、時と場合によって適当に答えてたんだけど、あるとき決定打を持とう!って決めたわけ」。「ふんふん」「それで、あ...27Jan2019FOOD
日盛りのバスはかなしい気持ちで支配されていった日盛りの午後のバス停に、親子であろう女性2人がいらした。母親とおぼしき女性に連れ立つ、20歳を越えているかどうかといった女性はおそらく知的障害をお持ちのようだった。どうしてそういえるのかというと、私の身内にも知的障害をもつ者がいるので何とはなしにわかるものがある。やがて停車場にバスがやってきて、乗車を済ませた私たちは最後尾の座席にともに腰かけた。23Jan2019Life
名作コピー「いい空は青い。」がスゴイ理由コートの前をかき合わせて襟元からの風の侵入を拒みながら歩きだすと、見とれるほどの青い空が広がる。ここ連日、雨のふらない東京ではからっからの乾燥を憂う声とうらはらに、見事としか言いようのないスカイブルーが心を爽快にしてゆく。そうすると決まって、「いい空は青い。」というあまりにも有名すぎる全日空のコピーを思いだすのだ。このコピーが秀逸なのは、数え上げること自体がナンセンスのような加点ポイントが多数あるのだけど、しらけてしまうのを承知であえて今回は書いてみよう。18Jan2019Express
詫び寂びを感じられるような顔相になったら、いっちょまえだな数日にわたって何度も胸を去来する、久しく会っていない友人のことを思っていた。やり取りがあるわけでなく、なのにこんなに思い出すのだから「そのとき」なのだろう、と思って実に数年ぶりとなる連絡をしてみた。「元気?変わりなく過ごしていると思うけど、最近めちゃくちゃAくんのことを思い出すので連絡してみたよ」。すると間を置かずしての返信に、「元気!今青山一丁目。くる?」マジかー。「行く!外苑前から行く!」と即レス。ちなみに外苑前と青山一丁目の駅は隣接している。こういう、得も言われぬタイミングというのを切実に大切にしている。17Jan2019Express
漢字道標「僕の今年の漢字は “迷” です」と、だしぬけに言った青年がいたのだが、おいおいちょいと早すぎやしないかい。まだ年が明けて数日だよ?と思ったら、集大成ではなく今年をどう進むかの灯明らしい。私は今年の年明けは、結構危機感をもって動いている。忙しくない現代人なんて探したってお目にかかれない昨今だ。無為無策に生きていたらそれは大海原に漂う流木のようになってしまうじゃないか。というわけで今専心しているのは「南総里見八犬伝」の上下巻を読了すること。これがばかにできないページ数であって、買ったときもベッドサイドで眺めるときもその分厚さにたじろぐ思い。16Jan2019Book
歌舞伎は何も、特別なものではない。日常のなかにあっていいひどい風邪をひいてしまい、楽しみにしていたことも満喫できなかった。思い返せばもっと規則正しく養生できていたはずなので、一人暮らしゆえの自分への甘さが怠惰のつけとなった気がしている…歌舞伎は、東銀座の歌舞伎座だけではない。当たり前か。とりわけ私は年明け最初には、浅草公会堂で催される新春浅草歌舞伎を愛している。15Jan2019Art
謹賀新年2019。1年の計は「年末」にありあけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。いったん親元で家族大集合してしまうと、どうしても「帰る」と言い出しにくくて結局長逗留になってしまうのが常なので、それであればと年末時間をしっかり計画的に使うことを大切にしてみた。というのが、なし崩し的に新しい年を始めてしまうことがためらわれたからだ。できるのであれば、意思的に一日一日を生きてみようと思った。それなので、年内はしっかり自分と向き合って「どんなふうに生きるか」のあらかた目鼻をつけてから年越しとなった。そのせいもあって、大晦日からのお正月休みは家族それぞれとじっくり過ごすことにたっぷりと時間を使うことができ、非常に充実した休暇を過ごした。自分の齢を考え...07Jan2019Life